ギャンブル依存症は慢性で再発性の病気です
ギャンブル依存症は、アルコール依存症や薬物依存症と同じ病気です。ご自身の意志や根性だけでは回復することは困難です。当センターでは、ギャンブル依存症の方への外来治療を提供しています。また、ギャンブル依存症専門治療プログラム「SWITCH」を2016年より開始しています。
当院のギャンブル依存症回復プログラムに参加された患者さんのうち、治療を継続される方は約60%、ギャンブル問題が止まっている方は約50%です。
ギャンブル依存症になる原因は何か?
同じ依存症に苦しまれる患者さん同士で話し合うこと、助け合うことが、依存症からの回復にとても効果的だと言われています。ギャンブル依存症にもギャンブラーズアノニマス(GA)という自助グループがあります。専門医療機関での治療と自助グループへの参加を組み合わせると、治療効果はより一層高まります。
ギャンブル依存症は慢性で再発性の病気です。ですからギャンブル問題がなくなるかどうか、だけでなく、治療を続けられるか、ということも、とても大切です。
しかしギャンブルに夢中になりすぎて、家庭や学業、仕事に影響が出てしまっているのに、借金をして、周囲に嘘をついてまでギャンブルを続けてしまうことがあります。このような状況になることをギャンブル依存症(ギャンブル障害)といいます。ギャンブル依存症になると、苦痛を感じながら、自分を責められながら、大切な家族、友人の信頼を失いながらも、ギャンブルを続けてしまい、自分で止められなくなってしまいます。日本人の約5%が、一生のうちに一度はギャンブル依存症で苦しまれていることがわかっています。
ギャンブル依存症に苦しまれる方の中には、うつ病や不安障害、発達障害などの精神障害を同時にお持ちの方がたくさんいらっしゃいます。精神科医による診療ではギャンブル問題を少しでも小さくするためのアドバイスに加えて、これらのような精神障害に対する治療も同時に行います。
いわゆるギャンブル依存症は、1970年代後半にWHOにおいて「病的賭博」という名称で正式に病気として認められました。その後の研究によってこの病気への理解が進み、ギャンブルがやめられないメカニズムはアルコール依存症や薬物依存症と似ている点が多いことがわかってきました。このため、アルコール依存症等と同じ疾病分類(物質使用障害および行動嗜癖)に「ギャンブル障害」として位置づけられ、依存症として認められるようになりました。
当院には毎月およそ5~10名ほどのギャンブル依存症患者さんが新たに受診されており、(1)精神科医の診療、(2)ギャンブル依存症回復プログラム「SWITCH」による治療を提供しています。
ギャンブル依存症とは、ギャンブルが日常生活に支障をきたしているにもかかわらず、ギャンブルにのめり込み、やめたくてもやめられない状態に陥ることを言います。
家族や周りの人も本人の問題に巻き込まれてしまい、心身共に疲れ切ってしまいます。
長崎こども・女性・障害者支援センターでは、ギャンブルの問題で悩んでいる本人、そして家族や周りの人からの相談ができます。
また、家族を対象に家族教室を開催しております。