りこさん自身も かつて夫と共にギャンブル依存症を発症
失ったものを書きだすのと同時に、ギャンブルの収支表を付けるようにしてください。ギャンブル依存症の方がいきなりギャンブルを止めることはほぼ不可能です。そのため、いくら勝っていくら負けたのかギャンブルをする度に収支を付けることで、ギャンブルが儲からない事実を数字化しましょう。人間、数字で現実を突きつけられると案外、気持ちが冷めていくものです。
まずは無料で利用できる相談先として、厚生労働省が指定している「精神保健福祉センター」、「保健所」などを利用することをオススメします。ギャンブル依存症は、私生活に問題を抱えている方が多く、日頃、感じているストレスや不安への対処法について相談することが可能です。相談はメール・電話、対面にて受付をしていますので詳しくは、お近くの窓口にて問い合わせください。
厚生労働省の資料によると、「ギャンブル等依存が疑われる者」の割合は、成人の0.8%と推計されています。平成30年の20歳以上の人口は約9,900万人なので、約79万人もの人がギャンブル依存症の可能性があることになります。
もし家族がギャンブル依存症になってしまった場合、貧乏くじを引いたと思うのが正直なところでしょう。特に真面目に仕事をしている人ほど、ギャンブル依存症になった家族に対してしっかりしてくれと思うのも仕方がないことです。
ギャンブル依存症で最も大きなトラブルは借金問題です。
ギャンブル依存症とは、パチンコや賭博に対する依存症のことで、ギャンブルを渇望する衝動を制御することができない精神疾患の1種と言われており、ギャンブルが原因で借金を繰り返すなど、身体的・心理的・社会的にも害を及ぼすなどの問題が挙げられています。
長年ギャンブル依存症の診療を行ってきた精神科医の佐藤拓さんによると、国内の医療機関などの対応にはまだばらつきがあり、明さん家族のように、相談しても受け皿がなく、当事者家族で問題を抱え込みがちになってしまうケースは珍しくないと言います。
また、佐藤さんはギャンブル依存症には、もう一つ難しい側面があると指摘します。
ギャンブル依存症の家族に対しては絶対にお金を貸してはいけません。お金を貸すことで、また次も借りればいいという発想になり、ギャンブル依存症からかえって抜け出せなくなります。
りこさん自身も、かつて夫と共にギャンブル依存症を発症。そこから回復した過去があります。りこさんは経験から、支援のために時には家族関係にも介入することが大切だと考えています。
隆は事件直後の3月からギャンブル依存症の治療が受けられる病院に通い始めたことを明かした。患者らが自らの体験を語り合う「集団治療プログラム」で見聞きしたのは自分と同じか、それ以上に悲惨な末路だった。ヤミ金の取り立て、一家離散、自殺未遂――。
日本には、パチンコなどですでにギャンブル依存症になっている人が320万人いると言われています。その割合は、海外と比べて突出して高いと言われているにも関わらず、そもそも病気としての理解が十分進んでいません。
勧めたのは、ギャンブル依存症から抜け出したい人たちが共同生活を送り、一緒に回復を目指す施設。そこへ入ることを条件に、債務先への連絡を自分が行うとアドバイスしました。啓太さんは家族と相談の上、施設に入る日を連絡すると約束しました。
当事者だけでなく、家族の暮らしと心も追い詰めていくギャンブル依存症。家族が、借金を肩代わりすることで、ギャンブル依存が悪化するケースは少なくありません。ここで、りこさんは、諦めることなく「介入」を続けます。
まず、ギャンブル依存症の人は、覚悟を決めてギャンブルをやめることが第一です。専門治療を受け、ギャンブルから足を洗うことが、借金をしないための最大のコツとなります。
ギャンブル依存症が原因で借金を作ってしまった場合でも、「債務整理」は可能です。