りこさん自身も かつて夫と共にギャンブル依存症を発症

「自分は常にギャンブルのことを考えているわけではないから大丈夫」と思っても、実はギャンブル依存症だったという可能性は否定できないので、注意が必要です。

身内にギャンブル依存症の人がいる場合、その人が借金をするなどして日常生活に影響が出ることがあります。

一般社団法人「ギャンブル依存症問題を考える会」代表の田中紀子さんは、祖父・父・夫がギャンブル依存、かつ自分自身もギャンブルにはまった体験をもっています。
現在は、依存症者を回復の場に繋げるインタベンショニスト(介入の専門家)としても活動中。
その経験から、家族にとって大切なポイントを挙げてもらいました。

勧めたのは、ギャンブル依存症から抜け出したい人たちが共同生活を送り、一緒に回復を目指す施設。そこへ入ることを条件に、債務先への連絡を自分が行うとアドバイスしました。啓太さんは家族と相談の上、施設に入る日を連絡すると約束しました。

当事者だけでなく、家族の暮らしと心も追い詰めていくギャンブル依存症。家族が、借金を肩代わりすることで、ギャンブル依存が悪化するケースは少なくありません。ここで、りこさんは、諦めることなく「介入」を続けます。

まずは対応を相談するためにご家族が受診してください。ギャンブル依存症は家族とのコミュニケーション次第で問題行動は悪化も改善もします。本人との関係性が改善すれば治療に繋げる機会も増えるので今すぐご相談してください。

一部の方は徐々に頻度や掛け金が増えてゆきます。しかしアルコール依存や薬物依存と違い、半数以上の方は止めるか、元の小遣い範囲のギャンブルに戻ります。このようにギャンブル依存症は自然回復率の高い障害と考えられています。

ギャンブル依存症の当事者と家族を支援する民間団体“ギャンブル依存症問題を考える会”代表の田中紀子さん。“りこさん”と呼ばれている田中さんのもとには、毎月100件以上の相談がきます。その多くが、家族が抱え込んだ結果、深刻化したケースだといいます。

・ 講義「ギャンブル依存症の基礎知識」
・ ワーク「家族の対応について(1)」

田中:ギャンブル依存症っていう病気で、こういうふうになったのは分かるでしょ?もう自分ではやめられなかったこと。やめられないんだよ。
田中:だから、みんながもう、「自分たちに、できることはない。」って、腹くくったわけよ。で、君は?
啓太:もうなんか、いいです、分かりました。行くんで、ちょっとタバコ買ってきていいですか。
田中:じゃあ、一緒に行くから。
啓太:一緒に行かなくていい。1人にさせろよ。いきなり来て、話なんかできるわけないだろう。いいからもう、放っておけよ、行くんだから。行くって決めただろう! 話をして。

当院はアルコール依存症、ギャンブル依存症、薬物依存症、性嗜好障害・強迫的性行動症(性依存)、買い物依存症、ネット依存、窃盗癖(クレプトマニア)、ストーカー、DVといった依存症を扱う専門医療機関です。外来通院での治療ですが、入院が必要な場合には専門病院と充分な連携があります。依存症を専門に扱う医療機関は数少ないのが現状ですが、当院では治療レベルを上げることで、患者さまの病態にあわせた高度で良質な治療パッケージを提供するよう心掛けています。

家族がギャンブル依存症になった場合、またはその疑いがある場合は、どのように接するのがいいのでしょうか?

もしかしたら自分はギャンブル依存症かもしれない・・・家族のギャンブル依存問題に悩まされている・・・365日24時間無料のサポートコールを設けております。

家族にギャンブル依存症の疑いがある場合は、まずは専門の窓口に相談することをおすすめします。

りこさん自身も、かつて夫と共にギャンブル依存症を発症。そこから回復した過去があります。りこさんは経験から、支援のために時には家族関係にも介入することが大切だと考えています。

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